アダルトチルドレンになる原因の一つに「機能不全家族で育ったから」というものがあります。
そもそも「機能不全家族」とは、どんな家庭のことを指すのでしょうか。
機能不全家族の特徴やその影響について、この記事で解説していきますね。
2015年11月8日 執筆
2024年5月23日 コンテンツ修正
2024年9月22日 定期見直し
機能不全家族とは
まず「機能不全家族」とは、文字通り、「機能」が「不全」な「家族」のことをいいます。
家族なのに「家族としての機能」が十分に備わっていない家庭を指す言葉なんですね。
よくあるケースだと、親がアルコール依存症だったり、DVや虐待、育児放棄などがありますが、いわゆる普通の家庭に見えても「実は機能不全家族だった」ということも、よくあります。
いま抱えている生きづらさが「機能不全家族」から来ているのに、それに気づかず「自分が悪い」と自分を責めてしまってる人も多くいます。
機能不全家族について理解するために、その特徴をお伝えしていきますね。
機能不全家族ってどんな家族?
では、さっそく機能不全家族の主な特徴をお伝えしていきますね。
親子の役割が逆転している
機能不全家族でよく出てくるのは、親と子供の役割が 逆転している親子関係です。
お世話する側(親)とお世話される側(子供)の役割が反対になっていたんですね。幼いころから子供が親の面倒を見ていたというケース。
アダルトチルドレンさんにカウンセリングをすると、ほぼ皆さん全員、これにあてはまります。
「両親が忙しかったから、代わりに幼い私が妹弟を幼稚園まで送り迎えしていた」等、分かりやすく親の役割を担っていた人もいれば、
「お母さんの愚痴の聞き役だった」など、精神的に親の面倒を見ていた人も多いです。
子供なのに、子供らしく振る舞うことが出来ない家庭環境だった。これは機能不全家族によくあるケースです。
家の中が緊張状態だった
親の機嫌によって家族が振り回されていた。家庭内がいつも緊張状態だった。
そんな家庭も機能不全家族といえます。
たとえば、いつ親が怒鳴りだすか分からず、顔色を伺ってビクビクしていたり。何がキッカケで親の機嫌が悪くなるか分からないから、息を潜めて過ごしていたり。
親が帰ってくる音がすると、身体がぎゅっと硬くなって緊張していたなど、家の中で子供が安心して過ごせなかったというのも、機能不全家族の特徴の一つです。
子供を否定する(精神的虐待)
子供に対して精神的にヒドイ扱いをする、子供の心を大切にしない関わりが多々あった。これも機能不全家族によくあるケースです。
たとえば、
・親の期待どおりなら褒められる。そうでないと無視される
・子供の人格を否定するような言動が多かった
・ほかの兄弟と比較された。扱いに差があった
・いつもバカにされたり笑われた。否定ばかりだった
とくに「隠れ機能不全家族」では、子供の人格を尊重しない関わりが慢性的に行われます。
プライバシーが侵害される
家族間の距離が近く 過度な干渉や監視があり、子供のプライバシーが守られない。
これも機能不全家族によく見られる特徴の一つです。
家庭科の宿題で、子供がモタモタ裁縫をしているのを見て、親が手伝ってしまったり。
子供の友達づきあいについて、「この子と遊んでいいけど、あの子はダメ」と口を出してしまったり。
子供の部屋に勝手に入ってきたり、子供同士の手紙を勝手に読んだり。
子供のしつけや保護者として管理するために、ある程度のプライバシー侵害は仕方ない面もあります。
だけど機能不全家族では、その度合いが行き過ぎてしまってるんですね。
本来「子供が考えて、子供が行動すべき領域」に踏み込み過ぎてしまう。子供のプライバシーを侵害する。
こういったことが、親自身の自覚がないまま日常化しています。
親の無視・無関心(ネグレクト)
親の無視・無関心、育児放棄(ネグレクト)、これも分かりやすく「機能不全」な家族になります。
たとえば、親が食事を用意しなかったり、親の機嫌や気分によって子供を無視したり、子供の成績や様子にまったく関心がなかったり。
親からの適切な保護や関心が少なかったケースです。
アダルトチルドレンと機能不全家族
アダルトチルドレンの原因は「機能不全家族で育ったこと」にあります。
子ども時代に子どもらしくいられなかった。
大人の役割をせざるを得ない事情が、小さい頃の家族にあったのだと思います。
機能不全家族の中で、子どもらしい経験を積めないまま大人になった、それがアダルトチルドレンさんなのです。
そして声を大にしてお伝えしたいのが、
機能不全家族で育ったとしても、幸せになれるから大丈夫ですよ、ってことです。
機能不全家族の生きづらさ解消
私のクライアント様の中にも機能不全家族で育ち、アダルトチルドレンだった方が多くいらっしゃいます。
親との関係に悩み、周りに振り回されたり、自己犠牲したり、生きづらく苦しい経験をされてきた人たちです。
苦しくてつらいときは、親を責めたり「なんで私が変わらないといけないの?」と思う時もあったと思います。
その状態から、婚活めんどくさー状態から半年で結婚した47歳女性がいらっしゃったり。部下にキレる毎日から部署移動して、やりがいを持って働けていたり。夫と喧嘩ばかり…から、穏やかに過ごせてやりたいことが見つかったり。
生きづらさが無くなって、ほんと楽に自然体で過ごしているなぁと、見ていて幸せな気持ちになります。^^
そして、もし今生きづらさを感じているなら、ぜひ知ってほしいのは、
子どもの頃は「そうするしかなかったパターン」も、大人になった今、変えることが出来る。
ということです。
育った家庭環境に関係なく、今から幸せになることが出来るんです。
この楽な感じをね、一人でも多くの人に感じてほしいなと思います。
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