「傷ついたけど笑ってごまかした」
「悔しい気持ちを飲みこんだ」
「怖かったけど平気なフリをした」
「頭にきたけどグッとこらえた」
職場や人前になると、程度の差はあれ、感情を抑えてしまいますよね。むしろ「感情のままに生きてます!」の方が少ないと思います。
とくにイライラや嫉妬心、悲しさや不安といった「負の感情」は、我慢しやすいです。
本来感じている気持ちにフタをしているんですね。中には、数年、数十年ずっと感情をガマンしています…という方もたくさんいます。
だけど、そうやって感情を我慢し続けたら、どうなるのでしょうか。
そもそも「我慢して出さなかった感情」は、その後どこへ行くのでしょうか。
我慢した感情はどうなる?
結論からいうと、 我慢して出さなかった感情は、溜め込まれていきます。
どこに溜まっていくの?
どこに溜まるかというと、「無意識の心」に溜まっていきます。
無意識とは、
「意識では捉えられない心の領域」のことです。
イライラも悲しみもつらい気持ちも、時間が経つことで忘れていきますよね。忘れるから「気持ちが収まった」と思いがちですが、実は 意識上から消えて、無意識に移っただけ なんです。
すぐ思い出せないところに移っただけで、我慢した感情は存在しています。無くなっていません。
その証拠に、何かのキッカケで過去の気持ちが出てくる経験ってないですか?
たとえば、彼とケンカした時に「あの時だって、〇〇してくれなかったじゃない!」と、過去に我慢した怒りが出てきたり。お金の心配をしている時に、かつてお金がなくて苦しかったことを思い出したり。
当時の気持ちが湧き上がってくると思うんです。それはその時「我慢した感情」が残っているからです。
時間も経ったし、嫌な気持ちは無くなったと思ってました。
うんうん、そう感じますよね。だけど嫌な感情を「思い出していない」だけで、ちゃんと残っているんです。
だから何かのキッカケで思い出すと(再び意識上にのぼると)、嫌な気持ちが再び湧き上がるんです。
そんな風に我慢して出さなかった「負の感情」は、無意識の心に溜め込まれていくんです。
そうやって感情が溜め込まれていくと、どうなるのでしょうか。
溜まった感情はその後どうなるの?
こうイメージしてみてください。私たちの心の中には「感情のコップ」があるんです。
感情を我慢すると、その分だけコップに水がザザザーと注がれます。
傷ついたけど笑ってごまかした。ザザザー!我慢した分だけ、水が注がれます。頭にきたけど笑ってスルー。ザザザザー!また水が溜まります。
出さずに抑えた気持ちは、感情のコップに溜まっていくんです。
同じように、我慢した感情は私たちの中に溜め込まれていきます。
ずーっとです。朝起きてから寝るまでの毎日、一週間、数ヶ月、一年、数十年。我慢した感情は、私たちの中に溜まり続けます。
我慢した気持ちは爆発する
だから、いつも我慢している人は、ふちのギリッギリのところまで水が溜まっています。
下の図を見てみてください。過去に我慢した感情がコップに溜まっています。そこに今この瞬間、我慢した気持ちがザザザーと注がれます。
もし我慢に我慢を重ねて、コップの水がたぷたぷに溜まっていたら、どうなると思いますか?
たった一滴、注がれただけで水は溢れてしまいます。
これがいわゆる「感情の爆発」です。
だから感情が爆発してしまう時、実は 爆発しているのは 過去に我慢した感情 なんです。いま現在の感情は「キッカケ」に過ぎないことがほとんどです。
だから、感情が爆発したときのきっかけって、後から考えると ささいな事だったりしませんか?「そこまで怒らなくても良かったよね」と思うような。
瞬発的に爆発してしまうはずです。「怒った時は6秒待て」と言われてもムリな話です。
一瞬で感情が爆発してしまうのは、 過去の未消化の感情が残っているから です。
「過去の感情」が溜まっていて、その上に「いま現在の気持ち」が乗っかるから、爆発してしまうのです。
じゃあ、そうならないために、どうしたらいいのでしょうか。
感情が爆発しないために
そうならないためには、ふだんから 感情のコップを空にしておくこと です。コップに水が溜まったら、早めに水を減らしておくのです。
コップに水が溜まってなかったら、水がドバドバ入っても溢れることはありません。
我慢した気持ちを「あらかじめ解消しておくこと」が大切なんです。
病気になる前に予防ケアをしておく。そんなイメージです。
我慢した感情を解消する
では、どう解消したらいいのか、というと。
負の感情は 感じたら消えていきます。
感じることで「無意識の心」に溜まった感情が、無くなっていくんです。たぷたぷに溜まったコップの水も減っていく。
だけどこの「感じ方」にコツがあって、文字にするのがむずかしいんですね。本当にむずかしい。微妙なニュアンスが伝わりづらいというか。
やり方を間違えるとかえって「イライラが止まらない」「無気力」「不安で気持ちが暴走」とメンタルが悪化してしまいます。
気持ちを感じてるけど楽にならない時は、やり方が間違っています。
負の感情を自分で解消する
カウンセリングでは、感じることで過去のネガティブな気持ちを解消していきます。感じたくない方には、別のやり方をしています。
解消した後は、その手順やコツをメモしてもらってます。あとから一人でできるようになって欲しいからです。
嫌な気持ちを「自分でケアできること」が大事だと思っています。
カウンセリングでは、まず私がネガティブな感情を解消します。その後、やり方をお伝えして、一人でやっていただく。ちゃんと出来てるかをLINEで確認する。
また次のセッションでは、別のネガティブな感情を解消します。その感情の消化法をメモしてもらう。以下省略。。
これを繰り返すことで、自分で自分の心をケアできるようになっていく。
ここを目指して、カウンセリングや講座を行っています。
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