2022年1月13日 執筆
2024年2月6日 コンテンツ修正
「感情を感じましょう」
よく心理の世界で言われる言葉です。私もカウンセリングや講座でよく言います。
「感情を感じましょう」と聞くと、日々感じる様々な感情を「すべてを感じたほうがいい」と思うかもしれません。
だけど、湧いてきた感情すべてを「そのまま感じればいい」って訳ではありません。感じ方によっては、全然スッキリしないどころか、かえってメンタルが炎上したり爆落ちする。そんなことも起こるからです。
実は「感情を感じましょう」という時、感じるべきは「本物の感情」なのです。
本物の感情4つとは
心理の世界では「本物の感情は4つある」といわれています。
その4つとは、
・喜び
・怒り
・悲しみ
・怖さ
この4つの感情は「人間の基本的感情」とも言われていて、私たち誰にでも備わっています。
「喜びが分からない」「怒りが苦手」「悲しさや怖さが感じにくい」という人も、単にいま使えなくなっているだけで本来それを感じる力は誰もが持っているんですね。
基本的感情といわれる位なので、4つ感情を感じることは、私たちが心身ともに健康に幸せに生きていくために必要なことです。
ではなぜ「本物の感情」を感じた方がいいのでしょうか?
本物の感情は、感じると消えていく
それは「本物の感情」はじっくり感じて味わうことで、自然と消えていくからです。
たとえば、「失恋してすっごく悲しかったけど、散々泣いたらスッキリした!」ってあるじゃないですか。これも、感情は出したら消えていくの典型例です。
社会で生きていくにあたって、私たちは「悲しみ」「怒り」「怖さ」といったネガティブな感情を抑圧してしまいがちです。
だけどそこを乗り越えて「本物の感情を感じていく」と、ネガティブな感情や感覚はちゃんと消えて無くなっていく。
するとわだかまりも自然と消え、気持ちがスッキリ。無理なく前向きになれるんです。
うちの5歳の息子も感情をストレートに感じています。しばらくすると、ケロッと元に戻ります。
「ネガティブな感情は感じたら、ちゃんと消えていく」いいお手本です。
本物の感情は悩みを解決できる
ということは、
苦しい気持ちが続く、行き詰まってしまうのは「本物の感情が感じられていないから」です。
本当に感じている気持ちを抑えてしてしまうと、心や身体に「問題」として現れることに。ぐったり疲れやすく病気がちになったり、肩こり首こり、歯ぎしり、不眠症など、身体に不調が出てしまうんですね。
または、憂鬱や無気力、自己否定感、嫉妬心や罪悪感、不安がつよい(強迫症など)、キレやすいなど、心に問題が現れる人も多いです。
それらの症状は、我慢した感情が別の形として現れたもの。解決するためには、「本当に感じている気持ち」を感じることです。
「本物の感情」には、私たちの問題を解決する力があるのです。
ネガティブに支配されない日々へ
人間の基本的感情4つは、進化の過程で残った「私たちが生きていくために必要なもの」です。
4つの感情を満遍なく感じられると、苦しさや問題は解決していきます。自分の気持ちを尊重することが「自分を大切にすること」にもつながります。
だから心理の世界では「感情を感じましょう」というんですね。
カウンセリングでも「4つの感情を感じること」を大切にしています。
生きていたら、ネガティブな出来事は起こります。イラだったり落ちこむ時もあると思います。
そんな時に大事なことは「ネガティブな状態を長続きさせないこと」です。
そのためにもぜひ、本当に感じている気持ちを感じてみてもらえたらと思います。