自己肯定感を高めるカウンセラーの斉木智美です。
「ちゃんとやらなきゃ」「きっちりやらなきゃ。」「失敗やミスは許されない。」
誰かに言われたわけではないのに、細部まできっちり仕上げないと気がすまなかったり、100点を目指しすぎて作業が終わらないのも、その原因は「行き過ぎた完璧主義」にあるのかもしれません。
カウンセリングをしていて感じるのは、「完璧主義」の方の多くはベースに自己肯定感の低さを抱えています。
完璧な人だからこそ、自分に自信がありそうだけど…
その逆で、自分に自信がないから、完璧であろうとするんです
そうなんです、完璧主義と自己肯定感って深い関係があるんです。
この記事では、「完璧主義の度合い」を自分で確認できる診断チェックとともに、自己肯定感との関係についてもお伝えしていきます。
完璧主義に気がついていますか?
実際カウンセリングでも、完璧が強いが故のお悩みが多く出てきます。
・手を抜いていいと分かっていても、完璧にこだわりすぎて終わらない
・周りにも完璧さを求めてしまって、人の言動にイライラする
・正しさや正解にこだわりが強く、人間関係がうまくいかない
・準備に時間がかかって、結局なにも出来ないまま終わってしまう
ただ、日常生活でうまくいかないことが起きているけど、その原因が「完璧を求めすぎているから」だということに気がついていないことが意外と多いんですよね。
かくいう私も、自分では完璧主義だと分かっていなかったです。周りからそう言われても、「いやいや、私テキトーだし感覚派だし!」と言い返していたほどです。
実はこれ、私だけではありません。
完璧主義さんって「ちゃんとやるのが当たり前」と思っているからか、自分が完璧主義である自覚がないことが多いんですよね。
ということで、まずはご自身の完璧主義度を知るところから始めましょう!
完璧主義セルフ診断チェック、ぜひチェックしてみて下さい。
完璧主義セルフ診断チェックリスト
あなたはいくつ当てはまりますか?
◻︎ 白か黒か、はっきりさせたい気持ちが強い
◻︎ 最後まで終わらず、同時進行のやるべきことが多い
◻︎ 本題に入るまでの準備に時間がかかる
◻︎ 細かいところにこだわり、なかなか前へ進まない
◻︎ 理想が高い。求める水準が高い
◻︎ 出来ていることより出来ていない部分に目がいきがち
◻︎ 妥協したくない
◻︎ 柔軟性に欠ける、融通が利かない
◻︎ 冗談が通じなそう
◻︎ 遊び心に欠ける、楽しむのが苦手
◻︎ 「ああしておけばよかった」等、過ぎたことをずっと悔やむ。
◻︎ 未来への不安がある。起きていないネガティブな事を想像して不安になる
◻︎ うまく出来ないと、すべてを投げ出したくなる
◻︎ 仕事中は緊張しやすく、家ではぐったりする
◻︎ 弱音をはけずに一人で頑張る
◻︎ 自分にも周りにも批判的になりやすい
◻︎ 他人にも厳しい基準を課す
◻︎ 頑張らない人を見ると許せない
◻︎ 正論や理論で人を言い負かしてしまう
◻︎ 相手の状況を理解したり、受容と共感する気持ちが薄い
◻︎ できない自分を見せたくない
◻︎ 成果や結果へのこだわりが強い
◻︎ 「自分はダメだ」という劣等感がある
◻︎ 自分に自信がなく、他人からの評価が気になる
◻︎ 「まだまだ、もっともっと」と頑張りつづける
◻︎ 負けず嫌いで、過剰な競争心がある
◻︎ 人から「完璧主義だ」と言われる
完璧主義をやめる方法
完璧主義セルフ診断チェック、いかがでしたか?
この中のいくつかは、誰でも心当たりがあると思います。当てはまる数が多いほど、完璧主義からくるストレスが多くなります。
完璧主義は程度が大事!
私ももともと完璧が強い方でしたが、完璧主義って「程度の問題」が大事だと思うんですよね。だって「完璧にあろうとする」ことは、自分が苦しくならない程度であれば素晴らしい長所じゃないですか。
だけど、完璧が強いがあまり、時間や労力つかって疲弊したり、細部にこだわり過ぎてゴールまで全然たどりつかない、、、だと、せっかくの長所が自分の足を引っ張ることになってしまいます。
完璧主義の「程度」が適切であれば問題ないのに、つい度が過ぎてしまうのには「心理的な理由」があります。
完璧主義で苦しい原因は自己肯定感の低さ
完璧主義の度が過ぎてしまう、その理由とは「自己肯定感の低さ」です。
完璧主義と自己肯定感って関係しているんですか?!
そのままの自分を認められないから、「完璧であること」で認められようとするんです。
「完璧にできないと認められない」「出来ない自分はダメ」と強い承認欲求があるんですね。なぜなら、
「能力がない自分」や「デキない自分」を自分が受け入れていないから、「完璧であること」で自分をカバーしているんです。
だから、完璧主義って例えるなら「絆創膏」のようなもの。
傷口(自分ダメという想い)って、むき出しのままだと痛いじゃないですか。だから、完璧主義という「絆創膏」を貼って、自分ダメと感じる「傷口」を覆っている。
そんなイメージです。
こうすると、完璧でいる間は自分を認めることが出来る。自己否定感と向き合わずに済むんですね。
完璧主義って、出来ない自分を認められないから起こるんですね。
完璧を求めすぎてしまうと、必要以上にエネルギーや時間を使うし、人間関係もギスギスするから、正しいことをしろうと頑張っている割には、幸せ感が薄くなってしまいます。
完璧に仕上げることへのこだわりは持ちつつも、周りとサポートし合って進んでいきたいですよね!
完璧主義がなおる方法
完璧主義が楽になるためには、2つのアプローチが必要です。
完璧主義は「絆創膏」の役割でしたね。「自分ダメ」という傷口に向き合わないためのもの。
傷口が癒えていないのに絆創膏をベリっと剥がしたら、うぎゃー!ってなるじゃないですか。
「そこまで完璧にやらなくていいよ!明日から完璧さを手放そう!!」という安易なアドバイスは、傷口をベリっと剥がしかねないので、要注意!
完璧さは緩んだとしても、自己否定感が出てきて苦しくなります。
その反対に、傷が癒えたら、自然と絆創膏は不要になるじゃないですか。
だから、
・絆創膏は剥がさない(完璧さへのこだわりは緩めようとしない)
・傷口を癒すことに集中(出来ない自分=ダメを緩める)
これが完璧主義さんが楽になるためのステップです!
まとめ:完璧主義は自己肯定感で解決します!
完璧主義の根底にあるのは、「出来ない自分を認められない」という思い。
自己肯定感の低さが原因なんですね。
「完璧にできること」と「人としての価値」は、まったく関係ありません!
せいぜい、仕事での評価が上がる程度です。
「上司からの評価=自分の価値」と誤解している人は多いかも…
完璧さにこだわり過ぎると、人間関係も素っ気ないし「幸せ感」も減ってしまいます。そこはそこそこにして(←)、完璧にしつつも楽に幸せに進んでいきましょう!
「出来ない自分でもいい」と自己肯定感がありつつ、完璧さを目指すのが一番最強だと思っています!